プロフィール

ビリケン

Billiken

 

「ビリケンさん」という神様は大阪新世界の通天閣に安置されている、とんがり頭で、つり目で、下ぶくれで、足を投げ出したなんとも東洋風「似非キューピー」な感じの「福の神」という、ありがたい神様です。ちなみに「ビリケン」という名前の由来は、第二七代大統領ウィリアム・タフトの愛称「ビリー」から付けられたとか。

そんな「ビリケンさん」が生まれたのは実はメリケン、太平洋戦争前のアメリカ合衆国。1908年に、シカゴの女流彫刻家であるE・I・ホースマンという人が、美術品展覧会に出す新作について思い悩んでいたある夜、ビリケンが夢枕に立ったので、それを彫刻に起こした。夢枕に立った時に、ビリケンは「我こそは世界の民に幸福を授ける神である。我が姿を象り出品するが良い。そして我が足の裏を一日一回掻きたまへ。さすれば我は満足するであろう」と言ったそうです。「南無ビリケン様様、商売繁盛、不見転(ひずてん)安穏に今日も明日も大金満の客、お授け下さるよう」という祭文を口ずさみながら足を撫でて、「ビリケンさん」が笑いかけてくれたら幸運が訪れます。